2007年08月

2007年08月03日

下諏訪・秋宮周辺スポット-古墳や町並み-

諏訪大社下社秋宮・利用したお宿である聴泉閣かめや周辺の
おすすめスポットを少しだけ紹介します。

下諏訪・秋宮周辺スポット-古墳や町並み-

今回の旅、まだまだ続きます。しかも、序盤だったりします・・・。
宜しければお付き合いください。


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昔の宿場町らしい雰囲気


下諏訪宿は、甲州街道の終点かつ中山道との合流点で、諏訪大社のお膝元であったこと、温泉が湧き出ていたことなどにより、 中山道最大規模の宿場で大変栄えていたそうです。


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民家の軒先


なぜ弓矢なのかは分かりませんでしたが、軒先にこのような弓矢を飾っているお宅が多かったです。


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下諏訪町立歴史民俗資料館


この趣ある建物は、明治初期に建てられた町屋を利用。
江戸時代の宿場の商家の特徴を残しているんだそうです。
大戸や縦繁格子、「みせ」とよばれる広い板の間、通り庭などに宿場の民家の面影を残しています。

下諏訪宿に関する貴重な資料を展示しているので見学したかったのですが、時間がとれませんでした。


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左 中仙道


裏側には、「右 甲州道」と彫られています。

「先人たちが踏み固めた下諏訪は中仙道と甲州道を結んでいる大切な所」
という意味のしるべです。
芥川龍之介、志賀直哉の僚友 里見弴(さとみ とん)の筆によるものです。

「道標の復元ではなく、あくまでも文学碑としての意味をもつ」
(朝日新聞 昭和51年8月19日より)

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住宅地には、立派な古墳もあります。


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青塚古墳


住宅地の一角に、小高い丘が見えました。

諏訪地方最大で唯一の前方後円墳で、かつては秋宮境内に含まれていたため、古墳には境外末社として青塚社という小さな祠があります。
(写真奥にあるのですが、隠れてしまいました)
諏訪大社に関係があるので、諏訪大社と同じく、四方に御柱が立っています。

前方後円墳とは、前が方型(四角)、後ろが円型の古墳で、鍵穴とかテルテル坊主風のおなじみの形で、
この形の古墳は、日本列島の広範囲に分布しており、北は岩手県から南は鹿児島県にまで及んでいるそうです。
「前方後円墳」は、日本独特の形状の古墳・・・と子供の頃習ったのですが、近年の研究では、朝鮮半島西南部でも存在が確認されているそうです。



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石室


登れるようになっていたので、石室を撮影しました。
先方後円墳は、おなじみ鍵穴とかてるてる坊主の形をした古墳なのですが、石室は後円部西側のくびれ部寄りに開口した横穴式石室です。
長野県教育委員会の解説によると、安山岩の自然石を用いた乱石積となのだそうです。

ちなみに横穴式以外のものでは、築造された墳丘の上から穴を掘り込み石室を作った竪穴式があります。
石室の中には、死者を棺に入れて埋葬した玄室があります。



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前方部分から後円方向を望んで


さらに前方部分に向かって登ってみました。
長居歳月の間に形状が崩れてしまい、見た目では前方後円墳には見えません。
主軸長67メートル、後円部径33.4メートル、前方部幅42.8メートルの大きな古墳です。
後円部に比べ、前方部が長いという形状は、天竜川流域に存在する古墳の特色なのだそうです。

青塚古墳は、墳丘の形態・石室・出土した埴輪の特色から6世紀後半から末にかけて作られたものと推定されています。
ちなみに、3世紀後半から7世紀前半に築造されたものを特に「古墳」と呼んでいます。



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派手なバス停


諏訪エリアには諏訪湖周循環バスバス「スワンバス」と、下諏訪町循環バス「あざみ号」があります。
それにしても、すごいインパクトのあるイラストだわ。
横に生えてるのはヒゲ??

最後にもう一つ。
古墳の形なんですが、前方後円墳や円墳、方墳のほか、前方後方墳、下が四角で上が円形になっている上円下方墳や、その反対の上方下円墳など面白い形がいろいろあります。


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本陣であった聴泉閣かめやの横には・・・


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下諏訪宿本陣遺構


江戸時代中山道の大きな宿場として、下諏訪訪宿の問屋兼本陣の大半がそのままこちらに残っている貴重な本陣遺構で、当時の子孫の方が、今でも住んで管理しています。
現在半分は分家・聴泉閣かめやになっています。

参勤交代の諸大名がとまった奥座敷や中山道随一といわれた名園があり、見学もできるそうです。





■スポット情報



下諏訪町立歴史民俗資料館


住所 長野県諏訪郡下諏訪町立町3530
   地図
時間 9:00~16:30分
電話 0266-27-8827
定休 火曜(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日
料金 220円

青塚古墳


住所 長野県下諏訪町横町木の下3340
   
下諏訪宿本陣遺構


住所 下諏訪町横町木の下3492-1
   地図
時間 9:00~17:00
電話 0266-28-7055
定休 無休
料金 400円



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今回の諏訪の旅一覧リンク


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at 22:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ★長野県・諏訪大社など 

2007年08月02日

諏訪の旅・下諏訪のお宿 聴泉閣かめや

諏訪大社下社秋宮となり、下諏訪本陣の歴史ある旅館

聴泉閣かめや

今回宿泊したお宿もご紹介します。
場所は、諏訪大社下社秋宮の宝物殿となり。
すぐそばには、明治6年創業の塩羊羹屋さん「新鶴本店」があります。


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お宿の正面


この場所は、もともと下諏訪本陣宿だった場所です。
甲州街道が中山道に合流する所であり温泉も湧き出ているので、昔から大変賑わっていた事でしょう。

お宿の前には、温泉の「錦の湯」が沸いています。


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入り口の門をくぐって玄関に向かう途中のお庭。
昔ながらな雰囲気の本館と、こちら側は新しく増築した新館。
三階に展望露天風呂もあります。
もちろん温泉です。

チェックインを済ませると、案内してくださったのが・・・


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上段の間


かつて、四代将軍徳川家茂に御降嫁された皇女和宮さまが泊まった特別室です。
江戸時代、参勤交代の諸大名や京都から日光参拝の例幣使等、身分の高い人々が泊まっていたそうです。


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美しいお庭を眺めながら・・・


宿泊者サービスのお抹茶と和菓子を頂きました。
宿泊者でなくても上段の間(茶菓子付)を有料で公開しているそうですので、下諏訪散策で疲れたら、こちらでのんびり一休みもいいですね。


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本陣で幕末の最大級の出来事は、やはり和宮降嫁の際にこちらに宿泊したことで、その際の行列はなんと約二万九千人!


明治以降もこちらに宿泊する著名人が多く、庭園をモデルに芥川龍之介が「庭」という作品を書いたのだそう。

「それはこの宿(しゆく)の本陣に当る、中村と云ふ旧家の庭だつた・・・」


また、幕末の志士、赤報隊(せきほうたい)隊長の相楽総三(さがらそうぞう)はこの本陣で捕えられ、処刑されました。


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お部屋(新館)


明るく広々、清潔感もあります。
二階なのですが、ベランダには砂利が敷いてありその向こうにはお庭の緑が見えて開放的です。
お庭を挟んで向かいには、本館二階にある島崎藤村が原稿を書かれ、宿泊していた富士の間が見えます。


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お風呂(女湯)


誰もいなかったので撮影しました。
お宿の前で沸いている温泉、「錦の湯」を100%引湯しています。

手前が内湯、ガラスの壁で囲まれていて開放的です。
外には露天風呂も。
左側には諏訪大社下社秋宮の森も見えます。
眼下には下諏訪の町が広がり、遠くは諏訪湖も望めます。
8月15日には諏訪湖祭湖上花火大会という大規模な花火大会が開催されるので、温泉に浸かりながらのんびり眺めることもできるかも。
夜景も良さそうですね。


その昔、上社(上諏訪方面にあります)に地にお住まいの諏訪明神タケミナカタノカミのお妃ヤサキトメノカミが、日頃使っていた化粧用の湯を綿に湿し「湯玉」にして下社(下諏訪の諏訪大社)の地へお持ちになりました。
その湯玉を置かれたところから湧いたのがこの温泉で、綿の湯と名付けられた神の湯なんだそうです。


神の湯ですから神聖で、やましい者が入ると神の怒りに触れて、湯口が濁ったといい、「湯口の清濁」は下社七不思議の一つに数えられています。

幸い、濁らなかったのでほっと一安心。
大人1000円の入浴料で、立ち寄り湯の利用もできるそうです(利用可能時間等は宿にお問い合わせ下さい)。

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旅のお楽しみの一つ、宿の夕食を一部ご紹介します。

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諏訪名産の花梨を使ったお酒、トマト豆腐のヨーグルト甘酢かけ、鯉のカルパッチョに鯉の甘露煮など・・・ご当地や季節ならではのお料理が並びました。


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上)信州牛の朴葉焼き
下)カボチャとジュンサイの冷製スープ

そのほか、アボカドグラタンや鮎の塩焼き、ご飯とお味噌汁、デザートも付いてお腹いっぱい!


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今回お世話になったお宿 聴泉閣かめやも、今では数少ない貴重な本陣宿の1つ。

「本陣」と言うのは、武将の宿泊する宿のことで、宿場で大名や旗本、幕府の役人などが使用した宿舎の名前のことです。
本陣を勤める者は宿役人の問屋や名主など兼ねている者が多く、門や玄関
上段の間などを設けることが、特権のようになっていたそうです。


上で紹介した芥川龍之介(好きでした笑)、島崎藤村をはじめ、宇野浩二、与謝野晶子など、大作家さんもよく利用していたそうです。

歴史はもちろん、文学がお好きな方にもおすすめのお宿です。



■お宿情報


住所 長野県諏訪郡下諏訪町横町木の下3492
   地図
電話 0266-27-8023
ウェブサイト
交通 JR下諏訪駅からゆっくり歩いて15分程
日帰り入浴案内


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たしかに高すぎです・・・高過庵

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