2008年07月05日

瑞鳳殿 ずいほうでん -伊達政宗 霊屋- @仙台市

仙台藩祖 伊達政宗公の霊屋(おたまや)

瑞鳳殿 ずいほうでん


JR仙台駅西口のバスプール「(15)-3番」乗り場から発車する観光スポット周遊バス「るーぷる仙台」に乗車して、3つ目のバス停「瑞鳳殿前」で下車。

そこから数分歩くと経ケ峰という緑豊かな森が現れます。


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藩政時代からの風情が残る、森の中の参道


石造りの階段は戦争による焼失を免れ、今に残ります。
石の数は、伊達家の禄高(ろくだか:武士の年俸のこと)である62万石を表したものなのだそうです。

左右にそびえる杉並木は、古いもので樹齢370年余。
仙台藩の歴史を物語っていますね。



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ガオー


ちょっと迫力ありますね。
「涅槃門(ねはんもん)」という門の手前にある、お手水の龍です。

「涅槃」とは、「煩悩を取り払った悟りの境地となる状態」を意味し、広くは「来世」という意味にもなるそうで、ピラミッドではありませんが、「永遠に生きる・・・」という意味が込められているのかもしませんね。

石段を何段登ったかは覚えていませんが、意外とすんなりたどり着くことができました。


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伊達政宗公のお墓 瑞鳳殿


「瑞鳳殿」という名前について正確な由来は分かっていません。

しかしながら、「」という文字は、伊達政宗の法名「瑞巌寺殿貞山禅利大居士」の中にあり、「」という文字は古来、中国で尊ばれた想像上の瑞獣(ずいじゅう:応龍、鳳凰、麒麟、霊亀)の一つである鳳凰を意味したのではないかと推定されています。

ちなみに鳳凰は、徳の高い王者による平安な治世か、優れた知性を持つ人が生まれると姿を現すという五色の霊鳥です。

では早速、伊達政宗さんにご挨拶しましょう。


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桃山様式の豪華絢爛な廟


瑞鳳殿は1636年、70歳で生涯を閉じた伊達政宗の遺言により、その翌年、二代目藩主忠宗によって建設されました。
彼の遺骨は、この霊屋(おたまや)の下に葬られています。

昭和6年(1931年)、国宝に指定されたのですが、残念ながら昭和20年(1945年)の戦災で焼失してしまいました。
現在の建物は昭和54年(1979年)に再建されたもので、平成13年(2001年)には改修が行われ、創建当時の姿を蘇らせました。


隣には資料館があり、副葬品の一部や、伊達政宗をはじめ二代忠宗、三代綱宗の復元された容貌像も展示されています。


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徳川家康が祀られている日光東照宮とは一味違う、極彩色を用いながらもシックで落ち着きが感じられる大人な?造り。

いつまでも見つめていたい、見事な装飾です。


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屋根から見守る「阿・吽」の青銅製龍頭瓦


戦災でも辛うじてこの青銅製龍頭彫刻瓦(寛永14年、高田久兵衛作)は焼け残りました。
そのひとつが瑞鳳殿境内(写真右)に展示されています。

写真左は、復元された瑞鳳殿の屋根部分。
口を開けた龍(阿)と閉じた龍(吽)がいますね。


仁王像や狛犬でおなじみの「阿吽」とは、梵語(サンスクリット語)の「a-hum」の音写なのですが、Wikipediaからそのまま引用させて頂くと・・・

『阿吽(あうん、Skt:A - hum)は仏教の呪文(真言)の1つ。悉曇文字(梵字)に於いて、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音であり、そこから、それぞれを宇宙の始まりと終わりを表す言葉とされた。』

また「おぎゃー」とこの世に生まれ、「うんっ」と口をつぐんで死を迎えることから、『阿吽とは人間の一生を表している』と私自身、昔どこかで聞いたことがあります。


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一旦、瑞鳳殿を出て森の道を進み、石段を登ります。


門をくぐると・・・


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善応殿(ぜんのうでん)と感仙殿(かんせんでん)


奥の感仙殿は、二代藩主・伊達忠宗の霊屋。手前の善応殿は、三代藩主・伊達綱宗の霊屋です。

どちらも戦災で焼失し、昭和60年(1985年)に再建されました。

黒色に箔がとても映えますね。
瑞鳳殿ほどの派手さはありませんが、森の中に溶け込んだ落ち着きのある建築です。

奥の感仙殿の左右には、忠宗に殉死した家臣たちの墓と伝えられる宝筐印塔(ほうきょういんとう)が建っています。
しかし、三代目・綱宗の時代から殉職はご法度となり、墓はなくなりました。


感仙殿のさらに奥には四代目以降のお墓があるのですが、廟はつくらなくなり、質素なものとなりました。


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紫陽花で有名な場所でもあるようです。

6月下旬あたりに伺いましたが、参道にある沢山の紫陽花たちの開花ピークはもう少し先といったところでしょうか。

きっと今頃、紫陽花が色とりどりに美しく彩っていることでしょう。


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少しだけですが、咲いていました。
満開の時期も美しいのですが、まさに咲こうとする生命力溢れるつぼみの状態も愛おしいですね。


8月6~8日には、「瑞鳳殿七夕ナイト」が開催されます。
伝統的な七夕飾りとともに、瑞鳳殿が美しくライトアップされるイベントです。
仙台七夕まつりと同じ日程で開催されるので、仙台七夕まつりとともに楽しめますね。


観光に便利な周遊バス「るーぷる仙台」は、レトロ調のかわいらしいバス。
仙台駅前を起点に仙台中心部の観光スポット(仙台城跡・仙台市博物館など)を約1時間で循環します。
バスの始発は午前9時、以降、30分毎(季節によって変動、観光シーズンは15分毎)に仙台駅を出発し、最終は午後4時発となります。
また、「瑞鳳殿七夕ナイト」期間中は、るーぷる仙台「七夕号」が夜間特別運行します。

なお、一日乗車券は600円、一回乗車は250円です。
一日乗車券購入すると、入館料が一部割引になるサービスもあるので、仙台市内を一日ゆっくり観光する人にはおすすめです。




最後に地震の影響をお伝えします。
少数の石灯篭など部分的な倒壊などの被害がありましたが、主要施設の観覧に問題はなく、通常通り見学ができますのでご安心ください。




■スポット情報


所在地 宮城県仙台市青葉区霊屋下23-2
      地図
電話    022-262-6250
開館時間 9:00-16:30(2月-11月末)
       9:00-16:00(12月-1月末)
観覧料  大人550円 高校生400円 小・中学生200円
ウェブサイト http://www.zuihoden.com/
交通 車:仙台宮城ICより焼く20分。無料駐車場あり
    バス:JR仙台駅西口から出発する市営バス(11番)
     宮城交通(12番)「瑞鳳殿前」下車、徒歩10分程
     「るーぷる仙台」に関しては文中の説明を参考にして下さい















at 01:30│Comments(4)TrackBack(0)★宮城県 

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この記事へのコメント

1. Posted by naoko   2008年07月05日 18:16
いつものことながら、ハシビロコウさんの丁寧なレポに感動してます。
ガイドさんと共に、ここを歩いているみたい♪
特に阿吽の説明 
「阿吽の呼吸」では馴染んでいますが、 
ふむふむ・・・サンスクリット語ねぇ。
伊達政宗公がお眠りになっているのですね、
このバスも使い勝手良さそうですね。
そうだ!仙台と言えば七夕ですねー
このまま仙台をあとにするハシビロコウさんじゃないですよねぇ!?(笑)
2. Posted by よし   2008年07月06日 01:43
瑞鳳殿、やばいです。
僕の夏の予定にぜひ入れたいひとつになりました。
一言、美しい。
屋根を支えている色彩豊かな造詣。
ぞくぞくします。
あ~~、見に行きたい。
こんな美しい建築があったの知らなかったです。
お盆に絶対行ってやる!!
もうホント、ナイスな情報、ありがとうございますっ!!!
ついでにメディアテークとか見に行くかも。
そしたら情報流しますね~。
3. Posted by ★kazu★   2008年07月07日 17:06
私も5年前に行きました。一関から仙台に戻るように旅をしました。
中尊寺の金色堂、厳美渓(空飛ぶ団子は笑いました( ´艸`))松島等を1泊2日でまわり、最後に友達が行きたい!と目指しました。「瑞鳳殿」を目指しました。
閉館時間ぎりぎりだったのと、帰りの新幹線の時間もなかったので、本当に「瑞鳳殿」しか見ることが出来ませんでしたが、「あきらめずに車を走らせてよかったね。」とみんなで話した事を思い出します。本当にきれいでした♪
4. Posted by ハシビロコウ   2008年07月07日 18:03
★kazu★ さま
コメントありがとうございます。
中尊寺や厳美渓、松島などにも行かれたのですねっ!
団子が川を越えて運ばれて来る厳美渓、私も一度は空飛ぶ団子を見てみたいです。
楽しそうですよね!
大充実の一泊二日★kazu★さんの旅路、とても興味深いです。
閉館時間前だと人も少なく静かで、感動もひとしおですね。
旅の〆にぴったりの観光スポットだと思います。
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よし さま
コメントありがとうございます。
瑞鳳殿、よしさんの心にひっかかってくれて嬉しいです。
建物自体も大変美しくて感動したのですが、
参道からのアプローチ、森にひっそりと佇む様子などの景観含めて、
ワクワクさせてくれました。
日本の神社さんやお寺さんって、
参道からのアプローチからすでに気分を盛り上げてくれる何か・・・
見事な景観への溶け込みとアプローチの見せ方が、素晴らしいですよね。
是非是非、行かれてみてください~!
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naoko さま
コメントありがとうございます。
「え~右に見えますのがぁ~・・・・」
思わず、木に登りそうになりましたよっ笑。
阿吽については、意識してみるといろんなものに取り入れられていて、
ナカナカ面白いです。
そう!仙台といえば、七夕まつり・ずんだ餅・笹かまぼこ・・・
あれ?食べ物になっちゃいました。
本当はもう少しゆっくりしたかったのですが、
帰りの新幹線の時間が迫っていたので、最後にアレを頂いて帰りました♪

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